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民主制は誰のもの?:映画『誰がために憲法はある』

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 2019年6月現在、日本国憲法改憲の流れはもう既定路線と言っても過言ではないですね。

 ということで、私も改憲議論に向けて少しは勉強しておこうと思って観にいったのが今作誰がために憲法はあるです。

 

 ただこの映画はかなり特殊で、まずピン芸人の松元ヒロが日本国憲法を擬人化させた一人芝居憲法くんと、広島、長崎への原爆投下の記録を後世に朗読劇で伝えようとする団体、夏の会という本来全く関わりのない二つの活動を無理矢理つなぎ合わせた奇形種ともいえる作品です。

 

 憲法くんは絵本にもなっているので興味のある方はこちら↓からどうぞ(^^)

憲法くん

憲法くん

 

 

 後は動画とかもあります。↓のは絵本が発売された時の宣伝用の動画みたいです。他はYouTubeで自力で探してください。( ̄∇ ̄)

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 夏の会は、今年の8月24日の埼玉県深谷市の公演を最後に、34年の活動に幕を下ろすそうです。

www.sankei.com

 上の記事では女優の方々の体力面の問題だと書いていますが、最近は戦争の記録への関心が薄くなってきていることも終了の要因だと映画では語っていました。

 戦争の記録を後世に伝えるために活動してきたハズなのに、時代が下る程関心が薄れるというのも、なんだかもの悲しい話ですね。

 

 さて、少し調べてもらえばわかると思いますが、この二つの活動には何の繋がりもありません。

 では何でこんな映画が誕生したのかは本作の監督である井上淳一氏の舞台挨拶の中でで語られています。

 

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 正直言って、舞台挨拶の動画を観ないと映画の内容がわからないというのは、ドキュメンタリー映画としては反則ギリギリの行為ですが、だからこそ、この映画の抱えるある種の難しさを感じさせます。

 そしてそれはそのまま日本という国の政治の難しさを現わしているようにも感じます。

 

 日本ではやもすると忘れられているようにも感じるのですが、民主制というのはそもそも政治体制のことです。

 日本国憲法で謳われている自由と平等は、もちろん日本という国家の政治制度における大原則ではありますが、憲法に書いてあるからと言って、全ての日本国民に国家の制度としてそのまま自由と平等が保障されているというワケではありません。

 それ以外での自由と平等については、個人の宗教思想、主義信条によるものなので、ここでは深くは言及しません。

 

 キリストも言っていましたね。カエサルのものはカエサルに 神のものは神にということです。

 

 今回の記事であえて民主主義という言葉を使わないのも同じ理由ですね。民主主義はあくまで個人の主義信条の範囲内のものです。

 まあ、とどのつまり民主制とは、国民の自由と平等が可能な限り最大になることを本来的な目的とした政治制度であるといえます。

 あえて言い換えるなら「私たちは我々の国家が可能な限り自由と平等が叶う国家であるように頑張ります」といったところでしょうか?(^^ゞ

 勿論、ここでいう私たちとは政治家のことではありません。私たち全ての日本国民のことです。

 つまり民主制とは私たち全ての日本国民で達成しなければならない目標となるワケです。

 なので勿論、民主制の国家に属する人間は、政治的な関心を高く持つことを要求されます。

 そうでなければ我々の自由と平等に基づいた民意が国政に正しく反映されません。

 ちなみにここで言う民意が国政に正しく反映されるとは、自分の主義主張がそのまま国政に実行されるということではありません。なぜなら、元々政治とはそもそも妥協の産物であるからです。

 色々な主義主張を聞いた上で最も良い解決方法を模索するのが民主制。ただ人口が多くなると全ての人間の主義主張を聞くことはできないので投票によって選出された国民の代表者によってそれを行うのが議会民主制となるわけです。

 

 勿論、正当な選挙の元で選出された国家の代表者による議会にも関わらず、民意が正しく反映されないことがあります。そのような場合の対抗策として、国民には集会とデモの権利が保障されています。

 

 さて、ここまで民主制と議会民主制の原則について簡単に説明してきたわけですが、じゃあどこに、日本の政治の難しさがあるのかというと、どうも日本人というのは公の場で政治の話をすることがタブー視されているですね。

 集会やデモは勿論のこと、政治的な立場を表明することすらはばかられるというのが日本での議会民主制の立ち位置です。

 これは議会民主制の在り方として喜ばしいことではありません。民主制の国民には自国の政治に対して高い関心が求められるからです。なぜかというと、国民が政治に対して無関心になると、政治家はポピュリズムに走り、選挙は人気取りの場となってしまいます。

 そうならないように国民は普段から政治に関心を持ち、議会を監視する必要があるのですが、どうにも日本にはそういった習慣も風習もない。

 まあ、日本に限らず議会民主制を採用している国では往々にして起こる問題なんですけどね。

 

 とはいえ、他の国がどうであれ日本という国にまだ民主制という制度が完全には根付いていないんでしょうね。

 日本が議会民主制の国になってからまだ150年ちょっと。それまでは朝廷や幕府が政治を行っており、庶民が政治に参加することはなかった。そして政治を担う者達も國や国家をよく治めることが美徳とされた時代が長く続いたという日本ならではの弊害なんでしょう。

 

 お国柄といってしまえばそれまでなんでしょうが、この改憲議論が日本人が自国の政治制度への理解を深める機会になれば良いですね。

 

 一応、自民党改憲草案のリンクを張っておきますので、もしご興味があれば下からリンク先に飛んでください。

 

constitution.jimin.jp

 まあでも、この記事でも私自身の政治的立場を一切口に出していないんだから、私も十二分に日本人ですね。(^ω^;)

 

映画情報:

タイトル:誰がために憲法はある
製作国:日本
配給会社:太秦
公開:2019年
上映時間:69分
監督:井上淳一
製作:馬奈木厳太郎
プロデューサー:片嶋一貴
撮影:蔦井孝洋
キャスト:渡辺美佐子
     高田敏江
     寺田路恵
     大原ますみ
     岩本多代 

映画『誰がために憲法はある』公式サイト

 

www.youtube.com

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