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コカ・コーラは人類を救う:映画『セルジオ&セルゲイ 宇宙からハロー!』

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 今回はキューバ映画の『セルジオ&セルゲイ 宇宙からハロー!(原題:Sergio&Sergei)』です。コメディタッチだっていう触れ込みだったんですけど、実際に見た感じはマジメというか、風刺色が強い感じでしたね。これがキューバのコメディなのか、それとも「俺も昔はこんなヒドイ目にあってさwww」って感じで、自分の不幸話を面白おかしく話している感じなんですかね? 国家規模の(^_^;)

 あと、観るまでは『ターミナル』の宇宙版みたいな感じの話なのかな? と思ってたんですけど、実際にはソ連の崩壊で帰還するためのお金がなかっただけでした。( ̄∇ ̄)

 まあ、考えてみればそうですよね~(^^ゞ

 

 

あらすじ

 1991年。ベルリンの壁崩壊から始まった社会主義陣営崩壊の波は、本家のソビエト連邦にも達しつつあった。その余波はソ連の友好国であるキューバ共和国を直撃し、国民は深刻な経済危機に苦しんでいた。モスクワの大学でマルクス主義哲学を修め、大学で教鞭を執るエリート共産主義者セルジオ(トマス・カオ)ですら、幼い1人娘のマリアナと母の食費に事欠く有様だ。アマチュア無線愛好家の彼はキューバでは報道されない不都合な情報をNYの無線仲間ピーター(ロン・パールマン)から教えてもらい、生き残る道を探っている。

 ソ連の激動に翻弄される男は、宇宙にもいた。ソ連が誇る国際宇宙ステーション「ミール」に長期滞在中の宇宙飛行士セルゲイ(ヘクター・ノア)だ。母国の政変のために帰還無期限延長を宣告され、事情を知らない国民は彼が宇宙連続滞在日数の世界記録(当時)を更新する!と大騒ぎしている。蚊帳の外に置かれたセルゲイは孤独を紛らわすように無線で青い地球に語りかけていた。
CQ CQDX こちらU5MIR」
 聞こえるのは雑音だけだった。

セルジオの苦境を心配したピーターから、最新式無線機のサプライズギフトが届く。初めて声で交信する2人は会話が止まらず、深夜まで雑談にふける。翌日、つけっぱなしだった無線機から雑音混じりのコールが流れてきた。セルジオが「こちらはCM2CU」と答えると、「CQ CQDX こちらU5MIR」の声が。交信は短時間だったが、セルジオは宇宙飛行士と会話できた!と大興奮。セルゲイもロシア語で雑談を交わせるセルジオとの交信につかの間の安らぎを得るのだった。セルジオは早速ピーターに快挙を伝えるが、ピーターは手間のかかるモールス信号では明かせなかった家族の事情に苦しんでいた。

 いつ途切れてもおかしくない電波を受信して、夜な夜な語り合うセルジオとセルゲイ。ふたりはいつしか国境も身分も大気圏すら越えて親友になっていた。12月、ソ連は崩壊してロシアとなり、政局も国民も混乱状態に陥る。不安を訴える家族の元へ早く帰りたいと願うセルゲイのために、セルジオは世紀の一大プロジェクトを思いつく。かつて熾烈な冷戦を繰り広げたアメリカをセルゲイ救出作戦に巻き込もうというのだ。果たしてかつての超大国は団結できるのか!?

映画「セルジオ&セルゲイ 宇宙からハロー!」公式サイト 2018年12/1公開

 

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スタッフ

エルネスト・ダラナス・セラーノ(監督・脚本)

1961年、ハバナ生まれ。監督・脚本を務めた作品は、いずれも高い評価を得ている。『Los últimos gaiteros de La Habana(原題)』(2004)でスペイン国王国際ジャーナリズム賞を受賞。『Fallen Gods(英題)』(2008)はアカデミー賞外国語映画賞の出品作に選ばれ、複数の海外の映画祭で賞を獲得。『Bluechacha(原題)』(2012)はラテン・グラミー賞の最長人気ミュージックビデオ賞にノミネートされる。『ビヘイビア』(2014)は二度目のアカデミー賞外国語映画賞の出品作となり、アメリカ、アジア、ヨーロッパの映画祭で50以上の賞を獲得。

映画「セルジオ&セルゲイ 宇宙からハロー!」公式サイト 2018年12/1公開

 

キャスト

トマス・カオ(セルジオ役)

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キューバ出身の俳優。2005年、ベニト・サンブラノ監督の『Habana Blues(英題)』でデビューし、同作でミュージカルナンバーも歌う。国内外の短編映画や、Tempo HavanaやHavana 50製作のミュージカルにも出演。2009年には、キューバのTVドラマ『Los arêtes que le faltan a la Luna(原題)』でアドルフォ・ジャウラード演技賞を受賞。長編映画のおもな出演作は、『El cuerno de la abundancia(英題:Horn of Plenty)』(2008)、『La anunciación』(2008)、『Larga distancia(英題:Long Distance)』(2010)、『Penumbras(英題:Shadows)』(2012)、『La película de Ana(英題:Ana’s Film)』(2012)、『ビヘイビア』(2014)、プラティーノ賞イベロアメリカ映画賞にノミネートされた『La emboscada(英題:The Ambush)』(2015)、『Fátima o el parque de la fraternidad(原題)』(2015)、『 Viva(原題)』 (2016)など。

映画「セルジオ&セルゲイ 宇宙からハロー!」公式サイト 2018年12/1公開

ヘクター・ノア(セルゲイ役)

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キューバのエンターテインメント界で、最も高い評価を得ている著名な俳優の1人。映画、TV、舞台と幅広く活躍し、海外の作品にも出演。出演作は100本以上にのぼる。2009年、エルネスト・ダラナス監督の『Los Dioses Rotos(英題:Fallen Gods)』でカリカト賞を受賞。2012年にはエンリケ・ピネダ・バルネ監督の『Verde(英題:Green Green)』で、ブラジルのセアラ・レインボー映画祭最優秀映画俳優賞を受賞。2015年にはロシアのアントン・チェーホフ作、カルロス・セルドラン演出の『ワーニャ伯父さん』のミハイル・アーストロフ役で、カリカト賞最優秀主演男優賞(舞台)を受賞。俳優業の傍ら、ガリシア映画学校で講師を務め、演技や演技指導のワークショップを行っている。

映画「セルジオ&セルゲイ 宇宙からハロー!」公式サイト 2018年12/1公開

ロン・パールマン(ピーター役)

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40年にわたり、映画、TV、舞台と幅広く活躍を続け、受賞歴も誇る俳優。舞台でキャリアをスタートし、ベケット、ピンター、イプセン、マーロー、チェーホフシェイクスピアなどの作品に出演し、演技を磨く。 映画デビューはジャン=ジャック・アノー監督の『人類創世』で、同監督の『薔薇の名前』と『スターリングラード』にも出演し、キャリアを確立する。80年代後半にはTVシリーズ美女と野獣』に出演し、批評家から高い評価を得る。 90年代からギレルモ・デル・トロ監督作品に出演し、数々の秀作を生み出す。初めてタッグを組んだのは『クロノス』で、カンヌ国際映画祭批評家週間グランプリを受賞。次の『ブレイド2』が大ヒットし、今作の怪演により、『ヘルボーイ』の主役に大抜擢され、ハマり役となる。その後も大ヒット作『パシフィック・リム』、『ブック・オブ・ライフ ~マノロの数奇な冒険~』でタッグを組んでいる。 FXのTVシリーズで、カート・サッターが企画と製作総指揮を務めるバイオレンス・ドラマ『サン・オブ・アナーキー』に、6年にわたって出演。2015年には『ムーン・ウォーカーズ』で主役を務める。最新作はインディペンデント系のドラマ『ポッターズビルの奇跡』、近作は『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』。また近年、自伝『Easy Street(The Hard Way)』をマイケル・ラーゴと共同で執筆し、Da Capo Pressより出版。 2014年にはインディペンデント映画の製作会社Wing and A Prayer Picturesを設立。同社はマーク・フォースター監督の『All I See Is You(原題)』をはじめ、数々の個性的な作品を生み出している。『All Nighter(原題)』を共同製作、前述の『ポッターズビルの奇跡』を製作。さらにアクション・ドラマ『Asher(原題)』をはじめとする4作を製作予定。 同社は『Sergio and Sergei』の共同製作も務め、本作への貢献を名誉に感じている。

映画「セルジオ&セルゲイ 宇宙からハロー!」公式サイト 2018年12/1公開

主な出演作:

 

コカ・コーラは人類を救う:解説&感想

  さて、セルジオとセルゲイの友情はフィクションですが、セルゲイのモデルとなったセルゲイ・クリカレフは実在の人物です。

 

 さて、セルゲイはクライマックスに帰還するための条件として、コカ・コーラの宣伝をミールでするのですが、セルゲイ・クリカレフも実際にコカ・コーラの宣伝を行っているようです。

 コレ、YouTubeに動画を見つけたので紹介しておきますね。(^^)

 

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 若い…(^_^;)

 このときのセルゲイ・クリカレフはアラサーです。映画のセルゲイと全然違いますね。私も最初本当にこの動画あっているのか困惑しました。

 それにしても、この頃の情勢が良くわからないのですが、セルゲイの帰還のために必要な資金は別にコカ・コーラ社が出したわけじゃなくて、あくまでアメリカなんですよね? ということはコカ・コーラアメリカのシンボルとして使われているということですね。

 ロシア人がコカ・コーラを飲むことが、アメリカ国家の宣伝になる時代があったのだと考えると感慨深いものがありますね。

 

 あと、この映画さすがはキューバ映画だけあって、キューバでは説明するまでもない当たり前のことなんでしょうけど、日本人だとよくわからないという場面が所々あります。

 セルジオが自分のアパートではじめる蒸留酒の製造が違法だというのも、突然でてくるのでちょっと戸惑いました。(^_^;)

 これについてもちょっと調べてみましたが、どうやらキューバの酒造と販売にはライセンスが必要みたいで、ほとんど国営企業みたいなものみたいですね。

 つまりキューバでは酒は割高で、なので無免許で作られている違法な酒が庶民の間では重宝されているということですね。まあ、この辺は共産主義国だから多少はね…

 

 最後に、終盤にセルジオの教え子が論文の発表会の席で自分のギリシャ彫刻の作品を持ち込んで「私の論文はこの中にあります」というシーンについてですが、これが何を意味しているかは哲学的なお話しで解釈の問題になるんでしょうが、私の思うところだと、セルジオの教えていた哲学、まあマルクス主義なんですが、マルクス主義は結局文化を破壊するだけのものだということを、西洋文明発祥のギリシャを象徴する彫刻を破壊することでしか生まれ出ない論文で表現したかったのだと思います。

 

 なるほど、コメディタッチの風刺、ウィットに富んでるというワケですね。(^^)